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2006年12月22日 (金)

トップコミットメントは手書きで!

環境goo主催の環境・社会報告書シンポジウムが今年も開催されます。

毎年独自の調査結果をベースとしたシンポジウムを開催しておりますが、今年は社内と社外をどう巻き込むか、という議論になるそうです。

以下は個人的な感想ですが、社外を巻き込む方法としては、色々と報告書を読む会やステイクホルダーミーティングなど、あの手この手で取り組みが進展していると思います。
若干同じようなものが増えてきて、そこから派生したものの1つに、社員を対象としたダイアログ(対話)もあるかと思いますが、まだなかなか社内の方が難しいように感じます。報告書を読むことで、改めてご自分の会社の取り組みに驚かれる方々も多いのはないでしょうか。

社内外の方々に幅広く環境への取り組みや考えを浸透させるアイデアとして私がお薦めしたいのは、是非トップの方(社長、会長など)の直筆のコミットメントを出していただきたいという点です。
つまり、報告書のごあいさつ向けの署名だけではなく、全文を書いていただくということです。
これはトップの方自身にしっかりと記載事項を認識していただく効果もありますが、何より読者へのインパクトは相当違うと思います。

私自身の考えですが、トップコミットメントは「幅広いステイクホルダーへの誓約書」であると同時に、「手紙」でもあると思います。
社員、顧客、株主のみならず、遠い海外に住まれている方々や、まだ見ぬ未来の世代も含め、直筆のメッセージを届けるということです。

ということで、1つご紹介したいのがタムラ製作所の環境報告書です。

さて、皆さんはどうお感じになられましたか?


<環境・社会報告書シンポジウム~ 責任から信頼へ:社内と社外をどう巻き込むか ~>

日 時 2007年2月13日(火) 13:30~17:45(開場13:00)

会 場 株式会社損害保険ジャパン 本社ビル 2階大会議室

パネリスト
 池田秀文氏 (経済産業省 産業技術環境局 環境調和産業推進室長)
 上山靜一氏 (イオン株式会社 環境・社会貢献部 部長)
 魚住隆太氏 (あずさサスティナビリティ株式会社 取締役)
 後藤敏彦氏 (環境監査研究会代表幹事)
 関正雄氏 (株式会社損害保険ジャパン CSR・環境推進室長)
 田村太郎氏(多文化共生センター 前代表理事/IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]研究主幹)

コーディネーター
 川北秀人氏(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 代表)

料 金 無料

定 員 250名(事前登録制)

主 催 環境goo(NTTレゾナント株式会社)

後 援 環境省(予定)、経済産業省、サスティナビリティ・コミュニケーション・ネットワーク

協 力 株式会社損害保険ジャパン

協 賛 あずさサスティナビリティ株式会社、株式会社損害保険ジャパン

詳細はhttp://eco.goo.ne.jp/business/event/env_report/web_sympo2006/

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2006年12月16日 (土)

マツダの決断

本日のYahoo!ニュースを見て、自動車メーカー「マツダ」さんの決断に驚いた方は僕だけではないのでしょうか。


<マツダ>新車4703台廃棄 太平洋上での運搬船事故で

マツダは15日、7月下旬に北太平洋上の事故で航行不能になった自動車運搬船に積んでいた新車4703台すべてを廃棄すると発表した。見た目には破損がない車がほとんどだったが、船は1カ月も60度以上傾いた状態だったため、「品質が保証できず、市場に流通させるべきでない」と判断したという。 日本で生産した「アクセラ」「CX―7」など乗用車やSUV(スポーツタイプ多目的車)を北米向けの輸出車として商船三井の運搬船で運んでいた途中、事故に遭った。船は米国にえい航され、マツダは積載されていた車の扱いを検討していたが、顧客が不安を感じる可能性がある車は中古車としても販売すべきではないと判断した。 被害額は最低でも100億円と推定されるが、同社は「正確に算定できておらず、コメントできない」としている。【小川直樹】


昨今、大手自動車メーカーにおいて、リコールの発表が相次いでいます。
生産の効率化や部材の統一化により、あるラインでの不具合が大きなハザードとなって増幅しているように感じられる面もありますが、ともかく大規模なリコールも珍しくない状況です。

リコールとは、ホンダのWebサイトによると「自動車が道路運送車両の保安基準に適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計または製作の過程にある場合、国土交通省に届け出て自動車等を無料で修理します」と説明されています。

当然ながら無料での回収・修理ということで、メーカー側の負担する必要は莫大な金額となりますが、これを逃れようとリコール隠しをした企業が社会から非常に大きなバッシングを受けた事例は記憶にも新しいところです。


一方、今回の例はこうした自動車という製品の品質確保という側面から言うと、非常に適切な処置だったのではないかと思われます。
昨今、オーダーメイドになりつつある顧客ニーズもあわさって、単純に転売というわけにもいかないでしょうからね。

また、今回の事例は「品質に問題があるかもしれない」という、まだ科学的に問題が証明されたわけではない段階での「予防原則」に基づいていると考えられます。
これによって、将来起こりうる品質トラブルや不具合(これらによる死傷者を伴う事故も含む)を回避したと考えれば、大変勇気ある決断を下した意思決定の事例ではないでしょうか。
あえて気になることを書かせてもらうとすれば、運搬していた商船三井さんとの費用負担の割合ですかね…どうなるんでしょう?

一方、単純に今回の問題の車両を「廃棄する」と書かれてしまうと、実際のところどうなるかはまだ分かりませんが、どうもそのままスクラップにされてしまうような印象が強いですね。
当然ながらここまでの「製造」から「運搬」までのプロセスにおいて消費してきた資源やエネルギーのことを考えると、つい「もったいない」と思ってしまいます。
できるだけ適切な資源循環のサイクルに乗せていただき、今までの投入資源を無駄にしてしまう量を少しでも減らしてもらいたいところです。


しかしこれによって、マツダの評価は僕の中でぐっと高くなりました。今は他のメーカーの自動車を所有していますが、今後の検討材料の1つになりそうです(笑)

甦ったロータリー―マツダ・ロータリーエンジンとその搭載車、激動の変遷史 甦ったロータリー―マツダ・ロータリーエンジンとその搭載車、激動の変遷史

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2006年12月15日 (金)

自然エネルギー利用の是非

「イメージはよいが肝心の効率は?―自然エネルギーの落とし穴」という記事を発見しました。

これは環境経営を実践される企業にとっても、研究対象とされている学生さんやNGOさんにとっても他人事ではない内容です。

「自然エネルギー」と言えば、太陽光パネルや風力発電など、規模もさまざまでありながら、見た目ですぐ分かるような設備が多いですね。これらが設置されているのを見ると、やはり「おっ」と思うわけで、大阪の万博記念公園でも高速道路に面した斜面に太陽光パネルを設置しているのですが、これを見て「環境のことを考えているのだなあ」と感じられた方も多いでしょう。

今回問題となった話については、イメージ的な効果はともかくとして、実質的な事業としての経済的・環境的効果はどうなのか?という点です。



環境会計によって導入の可否を評価する例もあるかと思いますが、ここで問題になるのは、見積もりの甘さによる事業としての「リスク」だと思います。つまり、実際の稼働率をどこまで厳密に見積もるか、という点です。

なかなかこの部分は厳密な会計計算の上では考慮が難しいのでしょうか。どちらかと言うと、プロジェクトマネジメントの分野などにお任せになっているように個人的には感じます。おそらくこの部分が、今後の環境”管理”会計における事業評価に際しては、必須事項として含めるべきではないかと思います。つまり、稼働率の想定などで、どこまで科学的な根拠や条件を積み上げてリスクを含めた説明責任を果たすか、というところがカギになるように思います。



記事でも紹介されていますが、”回らない”風力発電設備に関するトラブルは、実は全国各地で存在しているようです。(読売では特集記事も組まれていました。)

どこかのCMのように「事前の計画をしっかり」という言葉は必須事項だろうと思っていたのですが、まだまだ現実にはそうはいっていないようです。

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著者:牛山 泉,日本自然エネルギー
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2006年12月14日 (木)

CSRとコンプライアンス

昨今話題の「CSR=Corporate Social Responsibility」と「コンプライアンス」について、ちょうどいい事例が報道されていたので取り上げることにします。

今日の出勤途中にナビのテレビで聞いていたのですが、某鉄道会社さんを巡る事例です。

その鉄道会社さんはある路線を運営しているのですが、その路線沿いに幕末の志士も御用達にしていた料亭があるそうなんです。歴史を感じさせる情緒あるところなのですが、沿線の鉄道路線の騒音が新幹線の騒音基準を超えているというもの。

そして、それに対して、特に何の対策もとろうとしていないと憤慨する料亭の関係者に対して、「誠意を持って対応」をしてきたと主張する鉄道会社。



環境基準としては、在来線には環境基準が設けられていません。

これは環境省のWebサイトからも確認することができます。今設けられている「騒音」に関する環境基準の中では、「航空機騒音、鉄道騒音及び建設作業騒音には適用しない」と定められています。

その一方、一般的な「騒音」の環境基準以外には、「航空機騒音」、「新幹線鉄道騒音」の3つがありますが、確かに「在来線の騒音」については基準が設けられていない、すなわち事業者の自主行動に委ねられているわけです。

ここで今回のお話を整理すると…当然ながら企業さんとしては法律違反をしているわけではないのですが、社会からの要請としては「それだけではよくないだろう?」という主張になるわけです。



ここで「CSR」と「コンプライアンス」という言葉の意味に戻りますが、CSRは「企業の社会的責任」と一般的には訳されていますが、「R=Responsibility」には、「信頼度」という訳語があるということをGRI日本フォーラムの後藤氏、薗田氏は主張しています。

同じく、「コンプライアンス」については「法令遵守」という意味よりも、昨今では「順応性」あるいは「柔軟性」という意味もあり、こちらの方が適当ではないかと主張する方も、内部統制の議論などを通じて増えてきました。



いずれの言葉も、社会と企業との関係性を考える上では非常に重要な概念ではないかと思いますが、単なる法規制を守るだけ、といったところで終わらないのが重要な点です。
企業が社会からの信頼度を得ることも、社会に柔軟に対応して順応していくことも、終わりはないからです。

すでに法規制の遵守は前提条件。そして、その上でどう行動していくか。

企業にとっては、社会とのコミュニケーションすらも事業活動の前提条件になりつつあるようです。

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2006年12月 7日 (木)

吉野家のアルコール類販売中止対応

牛丼チェーン店の吉野家さんが、駐車場付の店舗におけるアルコール飲料の販売を中止すると発表されました。

吉野家のプレスリリースはこちら。(PDF形式)


一部報道では、これが飲酒運転に対する社会的な批判の高まりを受けたと発表していますが、元々、吉野家での全体の売上高に占める割合が低いことも影響したということです。

実際にどちらの要因が大きかったか、というのは客観的には分かりにくいのですが、「①アルコール類を提供する」ということによるメリットに対して、「②運転手へのアルコール類の提供による飲酒運転の誘発」というリスクおよび「③社会的な批判への率先的な対応」という社会的責任による対応が上回ったのでしょう。

しかし一方では、大した利益を創出しない部分を排除するにうってつけのタイミングだったのでは?とも思うわけです。

つまり、経営的な部分からも、CSR的な部分からも合理的な対策だったのでは、ということです。



こうした複合的な効果をもたらす状況というのは環境会計でもよく見られます。

一番分かりやすい例は日本各地の工場で導入されているコジェネレーションシステムです。熱と電気の両方を高効率で利用することにより、CO2排出量を下げようと言うものですが、主に「コストダウン」の側面の方がインセンティブは高いのではないかと思っています。



CSR会計が本格的に導入されるとき、どこまでがCSR的な判断により、どこからが経営的な判断によるか、という部分については議論されることでしょう。
この両者が明確に分離されるかということは、これから注意して見ていく必要があるかと思います。

吉野家 吉野家

著者:茂木 信太郎
販売元:生活情報センター
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2006年12月 2日 (土)

環境会計とは

まずはブログのタイトルにも書いている「環境会計」について。

一時期は新聞や環境関係の雑誌などにもよく掲載されていたのですが、最近は専門的な学会ジャーナルくらいでしか見かけなくなってしまいました。

具体的に言うと、企業や自治体などの組織における、環境への投資や経費などの「環境コスト」と、その結果得られた経済的な儲けだとか環境負荷の変化量などのバランスを見るための手法のことです。

通常の「会計」の中から、環境活動に関するものだけを抽出したものとも言えますが、経済と環境の関係を捉える概念とも言えるかもしれません。

1990年代の後半から日本企業では一気に普及しましたが、はっきり言って今はその有用性を考える上では大きな転換期に来ているように感じます。

集計の際の手間、利用方法の多様性、他の企業が業種との横並び比較の困難さ、集計基準の曖昧さ、などなど、環境会計の理論的・実践的な問題点はまだ多く存在します。

ただ、少しずつ多様な分野の方に関心をもってもらい、理解を進めると同時に考えていただくことが、問題を少しずつ紐解いていくことにもつながると思っています。

事実、当初は会計や経営の専門家の先生方が中心だった学術の世界でも、最近では土木工学や環境工学からのアプローチが随分増えてきたように思いますし、さまざまな応用事例も発表されるようになってきました。

これからも、このブログやホームページを通じて、1人でも多くの方に関心を持ってもらえるといいなあ、と思っています。

ちなみに僕は山上達人先生の「環境会計入門」からこの分野に足を踏み込むようになりました。

環境出身の方でも、会計や経営出身の方でも読みやすいかと思いますので、是非ご参考になさってください。

Book 環境会計入門―環境会計の基本問題を考える

著者:山上 達人
販売元:白桃書房
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スタート!

というわけで、ブログをはじめてみました。

どんな感じになるか分かりませんが、日々の最新情報と共に、色々なセミナー報告やら幅広く扱っていければと思っています。

あと、普段のこともちょっとだけ触れていこうかと。マニアックな趣味についてはほどほどにしておこうと思いますが…(^^;

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なお、なぜ数ある無料ブログの中から「ココログ」にしたかというと、ブログの女王こと、眞鍋かをり嬢に魅かれて…というのは半分本気ですが(笑)、著作権の規約でここだけ「勝手に編集したり利用することがない」という条項が明記されていたことによります。

どういう形にせよ、自分自身の文章を勝手に改変されたり利用されるのはやはり気分のよいものではないですからね。

というわけで、今後ともどうぞ宜しくお願いします。

眞鍋かをりのココだけの話 眞鍋かをりのココだけの話

著者:眞鍋 かをり
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