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2007年4月20日 (金)

豊島学(楽)会 参加録

去る3月31日と4月1日、香川県の豊島にて、豊島学(楽)会の第1回研究発表会が開催されました。(以前に掲載した案内はこちら

当日は島内はもとより、東京や鹿児島までの幅広い地域から50名くらいの方々が参加されて、盛大に開催されました。

会場となった豊島公民館。

Img_0528_2

会場内はこんな感じです。
未だかつて、畳の上で開催された学会には参加したことがなかったのですが(笑)、みんなが1つのものを作り上げるといった感じがあってよかったです。
Img_0555_1 

学会は、発起人である早稲田大学の永田勝也先生の挨拶のもと、考古学者の先生からの基調講演、豊島に関する環境学、人文学、社会学などなど多様な切り口からの報告がありました。

途中、豊島で育てられているイチゴの試食や、石工さんが加工した石の文鎮(?)なんかの展示や即売もあったりして、地域振興や産業育成の必要性を感じると共に、この島に愛着を持つ人々の心に直に触れ、共に豊島への思いを語り、感じる1日でした。

その後、場所を変えて豊島にあるリゾートホテルにて懇親会が開催されました。
外では雷が鳴るほどの大雨の中、2次会、3次会にかけても大変盛り上がりました。
ただ豊島を好きなだけの人たちがこれだけ集まって、こんなにも共通の話題で語り合うことができる。
発起人で豊島住民の安岐さんも、「今回、ほんまにやってよかった」と仰っていました。


翌日は不法投棄の現場の視察ということで、現地をじっくりと解説付きで歩いて回りました。
改めてその規模と問題の根深さを感じると同時に、少しずつ復活している豊島の環境を直に感じることができました。

例えば、アマモが戻ってきた現場付近の砂浜には、新たなアマモが生い茂るための準備が着々と進んでいました。
早くこの地に、シオマネキ(カニの一種)やアサリたちが戻ってきてくれることを祈ります。
Img_0667_1

そして、ここから船に乗って、海から島を学ぶという試みも。
幸いにして天気も回復し、穏やかな瀬戸内の海を走っていきました。

驚くべきは、もう1箇所(正確には更にもう1箇所あるのだが)の不法投棄現場の姿。
海から見て明らかに異質なその地形について、安岐さんが説明をしてくれました。

「まず瀬戸内でも有数の産地であった砂を持って行かれる。さらに土や岩。全てを取り付くした後の場所に廃棄物を埋める。価値のあるものは取り尽くされ、その後にゴミを捨てていく。酷いもんだ。」

そんなことがこの美しい島の過去に起こっていた。
そして、その姿は今もこうして残されている。
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悲しい過去の事実を物語る痛々しい姿に、誰も言葉を発することができませんでした。
私利私欲に走った人間は、こうも残酷で無慈悲になれるものなのでしょうか。

そんな中、船はあるところで停泊しました。
瀬戸内どころか西日本最古と言われる貝塚、礼田崎貝塚の前です。
Img_0724_1

写真を撮ってちゃんと写っていることに気付いたのですが、岩肌に残る白いカケラは紛れも無く1万年前のヤマトシジミとのこと!
太古のロマンに思いを馳せながら、自分達の祖先の姿も思い浮かべる時間となりました。
Img_07242 確かに白いものが。。。

ここで考古学者の先生が仰っていた言葉が印象的でした。
「貝塚は昔のゴミが集められていた場所。産廃の捨てられていた豊島に、その西日本最古の貝塚があるというのも皮肉なもんです。」

奇しくも貝塚と同じように、豊島自体も人の歴史、しかも負の歴史を学ぶ島になっています。


こうして、第1回の豊島学会の全ての日程が終了しました。

しかしこれはあくまでも第1回。

これからまた新たな出会いと学びの場として、この学会も大きく成長していくと信じています。

そして、実は僕自身にとっても、祖母の故郷で自分のルーツが眠る島です。
近いうちにまたこの島を訪れようと思っています。

それから、以前に豊島に来た際のレポートを随時まとめていこうと思います。
ご関心をお持ちの方々はこれからどうぞお楽しみに!

2007年3月 6日 (火)

豊島学(楽)会 第1回研究発表会 開催

廃棄物不法投棄事件の現場となった香川県の豊島にて、公害調停や環境修復などに関わってこられた住民、研究者の先生方によって、豊島学(楽)会が創設されました。
単なる学会ではなく、「楽」という字が加わっているのですが、個人的には、どこの学会もこういう気持ちを持つことが大事だよなあ、なんて思っています。

実は先日、私も初めてこの島を訪れることができまして、その際に、この学会のことをご紹介いただくことができました。
豊島の訪問記については、また別途まとめたいと思っています。

私がこの島を訪れた際に感じたこととしては、環境問題や環境リスクを学ぶ自分たちにとっては、まさに5感をフル稼働して、問題に対するセンスや感性も磨くことができる場所だと思います。
また、この島で起こった廃棄物の不法投棄という、現代社会における環境問題の構図は、またしても地球温暖化という問題で繰り返されようとしています。
一方で、過疎化の進展を踏まえつつ、地域に根付いたコミュニティをいかに存続させていくかという、国内のあらゆる地域が有する問題もあります。
そういう意味では、島全体が生きた教材であり、環境問題をはじめとした社会問題の縮図であると言えます。

今月末の3月31日(土)~4月1日(日)にかけては、第1回となる研究発表会が開催される運びとなりました。
年度代わりの忙しい時期かとは思いますが、是非、ご都合のつく皆様は参加してみてはいかがでしょう。(すでに私も申込み済みです。)

今回が第1回目ということで、まずが最初の大会を盛り上げるということも当然ながら必要だとは思うのですが、何よりまだ訪れたことの無い方々には、是非、この島であった出来事をじっくりとご覧いただきたいと思います。
そして、じっくりとこの問題に触れて、感じて、考えていただきたいと思っています。

関係資料は下記からダウンロード可能です。
http://www.e3.waseda.ac.jp/teshima/

豊島産業廃棄物不法投棄事件―巨大な壁に挑んだ二五年のたたかい 豊島産業廃棄物不法投棄事件―巨大な壁に挑んだ二五年のたたかい

著者:大川 真郎
販売元:日本評論社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

汚染の代償―豊島事件の23年 汚染の代償―豊島事件の23年

著者:実近 昭紀
販売元:かもがわ出版
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