昨今話題の「CSR=Corporate Social Responsibility」と「コンプライアンス」について、ちょうどいい事例が報道されていたので取り上げることにします。
今日の出勤途中にナビのテレビで聞いていたのですが、某鉄道会社さんを巡る事例です。
その鉄道会社さんはある路線を運営しているのですが、その路線沿いに幕末の志士も御用達にしていた料亭があるそうなんです。歴史を感じさせる情緒あるところなのですが、沿線の鉄道路線の騒音が新幹線の騒音基準を超えているというもの。
そして、それに対して、特に何の対策もとろうとしていないと憤慨する料亭の関係者に対して、「誠意を持って対応」をしてきたと主張する鉄道会社。
環境基準としては、在来線には環境基準が設けられていません。
これは環境省のWebサイトからも確認することができます。今設けられている「騒音」に関する環境基準の中では、「航空機騒音、鉄道騒音及び建設作業騒音には適用しない」と定められています。
その一方、一般的な「騒音」の環境基準以外には、「航空機騒音」、「新幹線鉄道騒音」の3つがありますが、確かに「在来線の騒音」については基準が設けられていない、すなわち事業者の自主行動に委ねられているわけです。
ここで今回のお話を整理すると…当然ながら企業さんとしては法律違反をしているわけではないのですが、社会からの要請としては「それだけではよくないだろう?」という主張になるわけです。
ここで「CSR」と「コンプライアンス」という言葉の意味に戻りますが、CSRは「企業の社会的責任」と一般的には訳されていますが、「R=Responsibility」には、「信頼度」という訳語があるということをGRI日本フォーラムの後藤氏、薗田氏は主張しています。
同じく、「コンプライアンス」については「法令遵守」という意味よりも、昨今では「順応性」あるいは「柔軟性」という意味もあり、こちらの方が適当ではないかと主張する方も、内部統制の議論などを通じて増えてきました。
いずれの言葉も、社会と企業との関係性を考える上では非常に重要な概念ではないかと思いますが、単なる法規制を守るだけ、といったところで終わらないのが重要な点です。
企業が社会からの信頼度を得ることも、社会に柔軟に対応して順応していくことも、終わりはないからです。
すでに法規制の遵守は前提条件。そして、その上でどう行動していくか。
企業にとっては、社会とのコミュニケーションすらも事業活動の前提条件になりつつあるようです。
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